「職場見学で何を質問しよう?」
派遣の職場見学での質問は、結論からいうと、『なぜ聞きたいのか』という目的があれば、ある一つを除いて原則何を聞いても構いません。
職場見学は派遣求職者のためのものです。分からないことは積極的に質問してOK。
ただ相手にとって不快と思われる質問や言い方もありますので、その点は注意です。
勿論、ネットでよく見かける【よくある例文】を使ってもいいですし、逆にその質問単体では聞かない方がいいこともあります(詳しくはこの記事の中で解説しています)。
この記事では、
○質問には理由をつけると良い
○質問理由の考え方
○1つだけ、派遣先へ絶対にしてはいけない質問
○質問がないときは無理にしなくて良い
というお話をしていきます。
派遣先へ行うべき質問:結論
- 目的(なぜそれを聞きたいのか)が明確な質問をすること
- 質問がないときは、無理やり質問を作り出す必要はない
自分自身が、聞きたい/知りたい、と思う理由(目的)がはっきりしているものに絞って、質問をしましょう。逆に、聞きたい理由がないことは、質問しないように気をつけましょう。
派遣先へ行うべき質問:理由の説明
質問に『目的』がない状態は避ける理由は、相手に、考えが浅い、適当に質問をしている、と思われるためです。
例えば、このような質問は悪い例です。
- (残業することは全く問題なく気にもしてないのに)残業はどれくらいありますか?
- (自分にとってどっちでもいいのに)他に派遣さんは何人いらっしゃいますか?男性ですか?女性ですか?
- (特に気にしてないのに)御社の企業理念のこの部分は具体的にどういう意図でしょうか?
賛否両論あるかもしれませんが、質問そのものには問題はありません。
しかし、ご覧いただくとわかるように、自身が知りたいこととは関係のない質問になっていますよね。
これが『目的がない質問』です。
例えば、残業することを全然気にしていない人が「残業どれくらいありますか?」と聞いた際、
残業はどれくらいありますか?
月間10時間程度ですが、何かネックや希望はありますか?
いえ、特にネックも要望もありません。ちょっと気になっただけです。
この質疑応答はなんだったの?ちゃんと考えてる?
質問したことに特に理由がないので、受けて側としては違和感が残ります。
派遣採用・正社員採用に関わらず、手慣れた採用担当者ならば、その質問が適当かどうか分かります。
意味のない質問は、『あ、特に聞きたいことはないけど、月並みによくある質問を、無理やりしてるんだな』と面接官は思い、いい印象は与えません。私も会社の中途採用面接をしていた頃があるのですが、『その質問には意図はないんだろうな。面接用の質問だな。』と思う場面はあります。
また、質疑応答自体、面談の最後に行うケースが多いです。
派遣先側は業務内容を全て伝え、求職者とコミュニケーションをとった後ですので、そこで違和感のある質問が出てくると、『話聞いてた?ちゃんと理解してる?』と派遣先は不安になります。
無理やり作り出した目的のない質問は、求職者の価値を下げるため、絶対にしないようにしましょう。
『派遣会社に質問を用意するようにと言われて無理やり用意したんだな』と思われます。
質問をする内容については、なぜ自分がその質問をしたいのか考えておきましょう。
具体的な準備方法
それではどうやって質問を準備するのか、具体的な方法を説明します。また、質問に目的があることが相手に伝わる方法もお伝えします。誰でも出来る方法です。
質問の目的を考えてみましょう
ここまでのお話で、自分の中で『なぜ聞きたいのか』という理由があれば目的がある質問になるということは、お分かりいただけたかと思います。
なぜ自分がその質問をしたいのか、例えば以下のように理由を話せるようにしておきましょう。
- 【質問】残業はどれくらいありますか?
-
【なぜ聞きたいのか】
勉強のため20時には家につきたいので、残業は19時までで終えたい。それでも就業可能なのか知りたいため。 - 【質問】他に派遣さんは何人いらっしゃいますか?男ですか?女性ですか?
-
【なぜ聞きたいのか】
他に派遣さんがいれば業務のちょっとしたコツとか教えてもらえるかもしれない。同性ならより話しやすそうで安心できると思ったため。
本当に聞いてみたい思う理由があるなら、簡単ですね。逆に理由を思いつかない場合は、自分が質問したい内容ではないかもしれないので、その質問はお蔵入りにしましょう。
当たり前ですが、質問は自分が知りたいことがあるから生まれます。目的がなければ質問する必要はありません。質問がなければ、しない、でOKです。
質問に目的があることが相手に伝わる簡単な方法
質問した後に、なぜなら、と理由を伝えることです。
例えば、
- 【質問】残業はどれくらいありますか?
-
【理由】
と言いますのが、英会話教室に通っており、水曜と金曜は18時には退社したいと思っています。それでも大丈夫でしょうか?なお事前に残業が分かっていれば、そのとき曜日を動かすことは可能です。
これで相手は、あなたに残業制限があることがわかり、その条件で就業が実現可能かどうかの判断が出来ます。どう調整すれば良いか考えることも出来るわけです。
さらに、あなた自身が正しく就業イメージを持てている(理解力に問題ない)ということ、迷惑がかからないように事前に申し出ることができる人であるということ、ここまで相手は推測が出来ます。
質問の目的は、正直に伝えましょう。
よくある質問を使ってもOK
以下はネットで検索するとよく出てくる質問例です。これらを使うのも良いと思います。
- 所属する部署やグループのメンバー構成を教えてください。
- 就業開始前までに勉強しておくとよいことはありますか?
- 業務の1日の流れを教えてください。
これらは汎用性が高く、ほとんどの場面で使える質問です。よくある質問だけに、これらを把握しておくことは、重要でもあります。
ただし、どんな質問であっても、なぜその質問をしたいのか、質問の目的は自分自身の中で明確にしておきましょう。
これは質問単品で言わない方がいい
以下の質問をするときは、必ず理由を付け足してください。
- 残業はどれくらいありますか?
- 職場の雰囲気は?
- HPに掲載されている様な、企業理念、売上高など
これらは、やる気がないとかうちの会社に興味がない(調査すればわかることをやってない)、と思われますので質問単品だけでは使わないようにしましょう。
よって、どうしてもこの質問をするときは、必ず、理由をつけましょう。
HPで見つけられなかったから、という理由は違います。もしそうだとしても、(企業理念などを)なぜ知りたいのか、理由を伝えます。理由がないなら聞かないようにしましょう。
1つ、これは絶対に言ってはいけない
- 時給は上がりますか?
これは失礼というより、派遣の構造を理解していないことを露呈する質問です。
常識がない・理解力がないと思われる質問なので、絶対派遣先にはしないようにしましょう。
質問を準備できなかったけど、どうしても当日質問をしたいとき
職場見学本番までに質問したいことを準備できなくても焦ることはありません。
職場見学中の派遣先からの業務内容説明時に、自分がここで仕事をしていることを細かくイメージしながら聞きましょう。
すると、
- 1日の仕事の流れはいつ誰から説明があるのだろう?(そもそも説明はあるのか?)
- 分からないことは指揮命令者以外にも聞ける人はいるのだろうか?
- どのくらいの仕事量をどのくらいの納期感で処理しなければならないのか?
など分からないことは必ず出てくるはずです。
そして、気になったことを質問し、なぜ気になったのか理由を述べるようにすれば大丈夫です。
無理やり、質問をする必要はない
どうしても質問したいことがない場合は、無理やり質問をする必要はありません。
これまでの説明通り、無理やりな質問は違和感が残るためです。
職場見学で派遣先から業務説明をしてもらったことに対して、「詳しくご説明いただき仕事のイメージがつきましたので質問はありません。ありがとうございました。」とお礼を伝えればOKです。
まとめ
- 目的(なぜそれを聞きたいのか)が明確な質問をすること
- 質問の後に、なぜ聞きたいのか理由を付け加えると効果的
- 派遣先に時給の話を持ち出さないこと
- 質問がないときは、無理やり質問を作り出す必要はない
自分にとって意味がある質問を心がけましょう。
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