話が堂々巡りになってしまうんです…
ロープレ練習対策をさせていただく中で、これが一番多い悩みでした。
堂々巡りは、僕も受験生のときに悩まされた大敵。
この壁は、ぜひ、クリアしたいですね。
今回は、年間およそ100件のロープレ対策を行わせていただいている筆者の実体験から、『話が堂々巡りにならない方法』をお伝えします。
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1年間で100回以上、キャリコンロープレ試験対策を実施しています。また実務では人材紹介業に従事しており、多くの求職者の方のキャリア支援を行って参りました。これまでに培ってきたノウハウを活用しつつ、常により良い対策を提供できるよう邁進中です。 (キャリアコンサルタント試験/キャリ協 学科・実技共に一発合格、オールA判定)
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結論:「展開パターン」を用意する
ロープレの最中、「何を質問しないといけないのか」ばかりに気を取られ、失敗したことはありませんか?
クライエントの話にも集中いないといけないですし、そうなると質問が思いつかない…。
そんな時に役立つのが、展開パターンです。
事前に、ある程度の質問内容や話の流れを作っておくのです。
「展開パターン」とは?
筆者の造語です^^; ですが、大事なことです。
展開パターンとは、
✔︎ 質問の内容
✔︎ 質問の順番
この2つで作る、ロープレの流れそのもののことです。
なぜ、「展開パターン」が必要なのか?
まずは、堂々巡りになる原因を考えてみましょう。
堂々巡り…。同じ質問をしてしまったり、類似した話になりやすいループ状態。
似たような質問や話題を出してしまうから、堂々巡りになるということ。
ではなぜ、似たような質問や話題を出してしまうのか?
それは、「何を訊けばいいんだ?」「どうしよう…!」と質問が思いつかずに焦って混乱してしまうから。
(逆算して考えると…)
結果:堂々巡りになる
⬆︎
原因:似たような質問や話題を出してしまう
⬆︎
原因の原因:焦って混乱してしまう
⬆︎
原因の原因の原因:何を質問していいか思いつかない
何を質問するか思いつかないのであれば、前もって質問することが用意できていれば、だいぶ違うんじゃないでしょうか??
さあ、準備してみましょう!
質問や流れは、事前に用意できるものなのか?
「いやいや、ロープレがどんな設定なのか分からないから、準備のしようがないのでは?」と思われるかもしれません。
実は、そんなことはないんです。
あなた自身、これまで何度かロープレ練習をする中で、共通して使っている質問はあるのではないでしょうか?
例えば、今の仕事に悩みを持つクライエントの相談を受けているときは、「今どんな仕事をしているのか?」は訊きますよね?
そのような決まった質問内容は、たくさんあります。
そして、話の流れを作っておくことも、重要です。
なぜなら、話の流れがあればそれを道筋にして順に辿れば良いので、あちこち話が飛んだり、逆流したり、堂々巡りになりにくいからです。
話の流れを用意しておかないことは、コンパスを持たずに大海原に出航するようなもの。
なお、展開パターンは自分のやりやすいように作って問題ありません。
ただ、どう作るか悩む方は、ぜひ次の項目を参考にしてみてください。
「展開パターン」の作り方
展開パターンは、シュロスバーグの4Sを基につくる
僕自身は、展開パターンを作るとき、シュロスバーグさんの4Sの考え方を参考にしました。これはオススメです。
シュロスバーグ:転機に関する提唱が有名。転機が人生の変化を起こす。転機を乗り切るには、4Sによる分析が効果的。
4S:Situation(状況)、Self(自己)、Supports(支援)、Strategies(戦略)
クライエントは悩みを持っています。
その悩みとは、何か変化やきかっけ、つまり転機によって起き、「これからどうしよう…」と思っている状態です。
実はどんな悩みでも、4Sを使うとこのように分解できます。
4Sを使った悩みの分解
✔︎ 悩みが生じたきっかけや、いつ起きたのかという『Situation(状況)』
✔︎ クライエント自身はどう感じているのかという『Self(自己)』
✔︎ 肯定的な気持ちになれる情報や援助があるかという『Supports(支援)』
✔︎ クライエントが何か行っている取り組みや対策はあるのかという『Strategies(戦略)』
そして、展開パターンは、これを上から順番に行っていくだけ。
やり方
①『Situation(状況)』を訊く
クライエントの今の状況を訊きます。これでバックボーンを把握します。
例)
・どんな悩みを持っているのか?
・悩みのきっかけは何?
・今の環境(仕事、家庭、学業など)の様子
・これまでの経験
・考えられる悩みの原因は何か?
②『Self(自己)』を訊く
一つ一つの状況に対するクライエントの気持ちを訊きます。これで思考性や自己理解度を把握します。
例)
・今の環境(仕事、家庭、学業など)に対する気持ち
・何が良くて何が嫌なのか?
・悩みやその原因に対する気持ち
③『Supports(支援)』を訊く
クライエントにとって、頼れる支援先があるか訊きます。
例)
・誰か相談している人はいるか?(職場の上司、家族、知人など)
・悩みの解消に繋がるような情報を得る方法はあるか?
・肯定してくれる味方はいるか?
④『Strategies(戦略)』を訊く
クラエントが悩み対して、どこまで行動しているのかを訊きます。これで何が不足しているのかを捉えます。
例)
・どこまで調べている?
・どこまで分かっている?
・行動した結果の気持ちは?
専門家から見たら、「本当の4Sと違う!」と言われるかもしれないですが、僕は、こういう理論は、理解した上で自分がやりやすいように自分の考え方とMIXして使えばいいと思っています。(言い訳)
おすすめ!! 万能な展開パターン
実は、ほとんどの相談ケースで、共通して使える万能な展開パターンがあります。
結論、以下の流れです。
展開パターンの万能手
⓪来談目的の悩みに軽く触れる
①今の状況の詳細確認
②状況に対する気持ちの確認
③悩みの相談先の確認
④理想、選択肢、取り組みの確認
基本的には、⓪のあと、①から④まで順番に話をしていけばOK。
そうすれば、同じ質問をすることはなくなり、堂々巡りも避けることができます。
以下で、使い方の具体的な解説をします。
ガッツリ解説しますので、しっかりついて来てください!
使い方の解説
こちらは前述した「一番最初の質問は、来談目的の語尾に着目する」の通りに行います。
なお、この段階では、あまり深掘りはしない方が良いと僕は考えます。
なぜなら、
・悩みの根底の気持ちはデリケートなものが多く、クライエントはすぐに話したくない
・クライエント本人が、悩みの正体をよく分かっていない
つまり、この段階で深く訊いても、クライエントは答えたくない(無理をすると関係性はボロボロになる)、またはクライエントが分からず喋れない、ということが起きやすくなるのです。
悩みの深掘りは、関係性が出来た後半に、じっくり行います。
次に、クライエントの今の状況を訊きます。
何の仕事をしているのか、が訊きやすいです。また、これまでの経験を訊くのも良いですね。
例)
CC:「そうなのですね…、スキルがないことが転職へのご不安になられているのですね。」
「ではここからは、ご状況を一つずつお伺いしたいのですが、きっとお話し易いと思います『今のお仕事』について、ご質問してもよろしいでしょうか?」
CL:「はい、大丈夫です。」
CC:「◯◯さんは、今のお仕事がお辛いとのことでしたが、現在どのようなお仕事をされていらっしゃるのですか?」
ポイントは、キャリコン自身がクライエントの状況をイメージできるくらい、詳しく訊くこと。
例えば、何の仕事をしているか訊いたとき、クライエントが「事務です」と答えた場合、そこで終わってはダメです。
なぜなら、事務と一言で言っても、経理事務、総務事務、営業事務、などなど色々ありますし、会社によってもやっていることが違うためです。
・具体的には何をやっているのか?
・やりがいは?
・大変なことは?
仕事ひとつにしても、最低限、このくらいのことは把握しておきたいところです。
今現在の仕事や状況に対して、どう感じているのか訊きます。
例えば、その仕事は好きなのか・嫌いなのか、やりがいを感じるのか、不満に感じることはあるのか、そんなところです。
なお、❶「状況」と❷「気持ち」はセットで訊きましょう。『状況(詳細)』→『それに対する気持ち』の確認を繰り返します。
そうすることで、相談者の価値観が見えてきますし、深い気持ちまで話してくれるならラポールが出来ているかどうかの指標にもなります。
今の悩みを、職場の上司、職場の人事、先輩や同僚、家族など、相談しているのかを訊きます。相談者に心の拠り所があるのか、他から情報を得ることが出来ているのかを確認することで、支援の状態を確認します。
というのは半分建前で、僕は正直、このやり取り自体には、大きな意味を見出せていませんでした。理由は、この程度の内容では、効果的な展開には繋がりにくいから。
そう、ただ訊くだけではダメです。重要なのは、支援の深さを把握すること。
相談しているのであれば、どのくらい相談しているのか、そもそも相談者は適任か、ということ。もし、支援が浅かった場合、つまり、きちんと相談出来ていなかったり、他にも相談先候補があったり、そもそも相談してなかったり、そのような状況であれば、確認の余地が残っているということです。支援が浅いと、特に仕事(環境)理解不足である可能性が高いですね。
相談者との関係構築ができ、課題もある程度見えてきたら、相談者の理想を訊いてみましょう。
相談者は現状に対して、不満や不安を持っているわけですから、どうなりたいのかを訊くのです。
【理想を自然に上手に訊き出す方法】
「どんなふうになるのが理想ですか?」とストレートに訊いても問題ありませんが、なんとなく不自然になってしまう。そんな時は、こうやって訊いてみましょう。
「ここまで色々とお話を伺わせていただき、ありがとうございました。それでは、この現時点で考えられる範囲で構いませんので、今、◯◯さん(相談者)が思われる理想的な状態は、どのような状態でしょうか?」
(「今後、どんな働き方をされたいと思いますか?」などでもOK)
このように、
・現時点でOK
・考えられる範囲で大丈夫だよ
と伝えつつ訊くと、結構自然になりますし、相談者もお話ししてくれます。
相談者も、ここまで10分以上喋っています。
それを受容共感し、伝え返しをしっかり行っていれば、自己理解の促進や内省が多少は進んでいる状態なので、来談時よりも理想像が明確になっていることもあります。
【理想をもっている場合】
クライエントに理想があれば、そのギャップを埋めるために、どんな選択肢を考えているのか、何を取り組んでいるのかを訊きます。また相手の理想を否定してはダメ。肯定しながら聴きましょう。
その後は、選択肢と取り組んでいることを訊いてみます。そこで浅い回答が返ってくると…
理想に向けてどんな選択肢を持っているか …選択肢が狭まっている可能性がある
今取り組んでることはあるか …やるべきことが出来ていない可能性がある
▶️どんな手段があるのか、何をすべきか、仕事理解不足の可能性がある
【理想をもっていない、または曖昧な場合】
クライエント自身、理想が思いつかない場合もあります。それは悪いことではありません。だからこれも否定はNG。理想の不明瞭は自己理解や仕事理解が不足してることで起きるので、その状態が把握できるだけOKです。
そうなると、以下の不足が掴めます。
・相談者自身が、どうなりたいか考えられていない
・どんな選択肢があるのかが分かっていない
▶️自分の価値観が不明瞭である自己理解不足や、仕事理解不足の可能性がある
理想を実現するためのリソース(ギャグじゃないよ)が足りなければ、そこには自己理解不足や仕事理解不足がある可能性が高いです。また、理想像が適当だったり、そもそも理想がない場合も、自己理解不足や仕事理解不足が見受けられることが多いですね。
いずれにせよ、ここまでくると、キャリコンが捉えるべきクライエントの課題が見えてくると思います。
詳細説明は以上です。
この展開パターンはキャリコン試験対策であれば、ほぼどのケースでも使えます。
なぜなら、キャリコン試験の問題はどのケースも【現在の状況に悩んでいて、今後どうするか】という悩みが多いためです。
あとはあなた自身が使いやすいように改良してみてください!
まとめ
キャリコンのロープレ・面接を行う際、堂々巡りを避けるには、展開パターンを用意しておきましょう。
展開パターンは、シュロスバーグの4Sを基に考えると作成しやすく、以下は特におすすめの展開パターンです。
⓪来談目的の悩みに軽く触れる
①今の状況の詳細確認
②状況に対する気持ちの確認
③悩みの相談先の確認
④理想、選択肢、取り組みの確認
参考にしていただけますと幸いです。
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少しでも参考になると嬉しいです。
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