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『派遣先選びで失敗しない』 職場見学(顔合わせ)で確認すべき3つの職場環境チェックと、就業を悩んだときの対処法

職場見学(顔合わせ)で求職者が絶対すべきこと、それは職場環境のチェックです。

これは意識せずとも出来ている方もいらっしゃると思います。

しかし、職場環境が合わず就業初日で辞めることになったケースも実際にありますので、
ここはアンテナをしっかり張って注意したいところです。

最低限、抑えておきたい環境チェックポイント3つを紹介します。

求職者

先日職場見学に行ってきて、
『仕事内容が自分の経験とぴったり』
『派遣先の現場の方が、とても話しやすい方だった』
『即日就業OKをもらった』
この派遣先に決めちゃおうかな!

もとよし

ちょっと待ってください!!
職場環境のチェックは大丈夫ですか?
決める前に、あなた自身にあった職場か、しっかり確認しましょう。

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職場環境でチェックすべきポイント【3点】

以下3点について問題ないか、職場見学で確認しましょう。

チェックポイント 3点
  1. 派遣社員が放置されず業務指示をもらえる環境か?質問できる環境か?
  2. 匂い、音、暑さ/寒さに違和感はないか?
  3. 業務を行う上でふさわしい場所なのか?派遣法NGの業務ではないか?

職場の環境や雰囲気を自分自身で直接確認できる機会はこの職場見学しかありません。

自分にあった職場かしっかり見極めることが出来るよう、この3点について詳細を説明します。

派遣社員が放置されず、業務指示をもらえる環境か?質問できる環境か?

派遣では、派遣先が派遣社員へ適切な業務指示と労務管理を行うことが必須であり、
日常的な放置状態はあってはなりません

しかし、人数が数名しかいない職場や、派遣慣れしていない職場では、
派遣社員の放置は本当によくあることです。

例えば、現場のメンバーが3人のみでいつも外出や会議で毎日ほぼ不在であるとか、
派遣先社員が普段その職場に常駐していないケースでは、『指揮命令がない』ことが起こりがちです。

法律的には、指揮命令者は必ずその場に常駐する必要はなく、メールや電話での指示でもOKですが、
管理する上ではあまり好ましい形ではありません。

対策

放置されない環境か!?質問して確認しましょう!

  • 職場組織の人数構成を聞く。
  • 指揮命令者(普段指示をくれる人)が誰で、普段近くにいらっしゃるのかを聞く。
  • 指揮命令者が不在のときは誰が指示をくれるのかを聞く。
  • 分からないことがあるとき、誰に質問するすればいいのかを聞く。
  • 職場を見学するときに、社員の人数や構成を気をつけて確認する。
こういうときは要注意

上記の質問に対して、人数が少ない上に「近くの人に適当に聞いてください」と、はぐらかされる場合は、正直信用できません。放置状態になる可能性が高いです。

より安心出来る状態
  • 指揮命令者がほぼ毎日常駐している。
  • 指揮命令者が不在でも、質問できる社員が毎日常駐している。
  • 他にも派遣社員がいる。特に長年就業していればその派遣先は派遣に慣れているので、より安心出来る。

匂い、音、暑さ/寒さに違和感はないか?

2つ目は、五感に関する問題です。製造職実験職で、たまに話に上がることがあります。

例えば、このようなことです
  • 有機溶剤の匂いがキツい(化学系)
  • フレーバー/香料の匂いがキツい(食品系)
  • 工場内などの音が大きくて耐えられない
  • 工場内では製品の都合上冷暖房NGなので、暑い/寒い
  • 屋外での作業もあり、暑い/寒い

ただ、五感は人によって個人差がありますので、その点は要注意。
匂いや音があるからNGというわけではありません

前職で同じような仕事をしていた、大学の研究室が似た環境だった、という方にとっては何ともないことだったりします。
自分自身にとって問題なさそうか、自分で確かめて判断することが重要です。

初めて使う薬品や香料があれば、匂いを嗅がせてもらいましょう
派遣先も、派遣社員が就業開始して匂いで即辞めるというリスクは負いたくないので、協力してくれます。

対策

自分にとって違和感がないか!?自分の五感で確認しましょう!

  • 職場の見学時に、廊下部屋の匂いや音や温度を意識してチェックする。
  • 職場の見学時に、使用する薬品の匂いを嗅がせてもらう。(匂いを嗅いでみたいとお願いすればOK)
  • その場で感じる匂い/音/温度は、普段からこの程度なのか聞く。(時間帯によって違いがあるかも)
  • 仕事をする部屋や場所は、職場の見学時にしっかり見せてもらう。可能なら入らせてもらう
こういうときは要注意
  • 匂いや音で気持ち悪くなった。
  • 自分が苦手な環境だった。

当然ですが、耐えられない環境であれば、そこでの就業は止めておきましょう。

より安心出来る状態

匂いや音・温度に対してその職場自体が意識をしており影響を低下できる対策(換気ドラフトの強化や服装、業務分担など)をとっていると安心出来ます。労働者のことを考えている職場であれば、何か新たな問題が発生したときも対応してくれます。

業務を行う上でふさわしい場所なのか?派遣法NGの業務ではないか?

最後3つ目は、業務を行う場所、また業務内容そのものが問題ないか、という視点での注意です。

言われるまでもないと思いますが、汚い職場や整理整頓ができない職場は、避けるべきです。
また、怪しいものは法律に抵触している可能性があるため、要チェックです。

例えば、このようなことです
  • 床に段ボールや書物など物が散乱していて、歩くことすら危ない
  • ※違法① 有機溶剤やガスを使う仕事なのに、換気のない閉鎖空間や、マンションの一室のような簡易部屋で業務を行う
  • ※違法② 医療行為業務、警備業務、建築業務等を行う(一部でもNG)

※違法①
有機溶剤やガスを使うことがあれば、その試薬の成分を人体が吸い込まないように、換気力の高い環境が必要です。
その環境を作るためには、所轄の労働基準監督署への申請・承認も必要となります(参考:申請書式[厚労省])。

※違法②
派遣をすること自体が法律で禁止されている業務内容もあります。
筆者が最も多く聞いたことがあるのが、医療行為です。
(医療行為の派遣は原則禁止ですが、条件によっては違法ではないので、ここはしっかり確認しましょう)

例えば、病院やクリニックから『患者さんからの採血、診断』の派遣依頼を受けたこともありますが、これは医療行為に当たるため、法律上派遣NGです(ただし、以下いずれかの条件であれば可)。

医療業務でも、以下いずれかに該当すれば派遣OK
  • 紹介予定派遣
  • 病院・診療所等(介護老人保健施設または医療を受ける者の居宅において行われるものを含む)以外の施設(社会福祉施設、有料老人ホーム、デイサービス、保育園等)で行われる業務
  • 産前産後休業・育児休業・介護休業中の労働者の代替業務
  • 就業の場所がへき地・離島の病院、社会福祉施設等および地域医療の確保のため都道府県(医療対策協議会)が必要と認めた病院等における医師、看護師、准看護師、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師の業務 

なお、法律で派遣が禁止されている業務は以下です。

派遣禁止業務
  • 湾港運送業務
  • 建設業務
  • 警備業務
  • 病院・診療所等での医療関連業務
  • 弁護士・公認会計士・税理士などの士業

参考:一般社団法人 日本人材派遣協会HP

業務内容がこれらに該当する場合、その派遣求人は止めておきましょう。
該当するか分からないときは、手を出さないか、派遣元や労働局に確認しましょう。

もし、職場環境が自分に合わないと思ったら

もし、『自分には無理そうだ』、『ここで続けていく自信がない』という場合は、
その職場で継続することは難しいでしょう。その仕事は諦めて、他の仕事を探しましょう

派遣先も、自社が求める契約期間を満了できる方を探しています。

求職者自身にとって生理的に無理な環境なのに、無理やり勧めてくる派遣会社もやめておいた方が良いです。
もっと求職者のことを考えてくれるような別の派遣会社に登録して仕事を探しましょう。

 ▼派遣会社選びのご参考に

職場環境が自分に合うかどうか、分からない場合

『働いてみないと分からない』ときは、とりあえず就業してみる、でOKです。

ただし【初回契約期間1ヶ月】など、最初の契約期間は短期にしてもらいましょう
派遣会社に相談してみましょう。

最初から3ヶ月間など長めに契約締結すると、いざ辞めたいと思ったときなかなか辞めることは出来ません。
きっと派遣会社が必死に止めてくるでしょう。

1ヶ月就業してみて、
問題なさそうであれば更新継続を希望する
難しそうであれば1ヶ月で満了終了する
という方法で試してみましょう。

まとめ

・職場見学時、以下3点を気をつけて、環境チェックしましょう。

チェックポイント 3点
  1. 派遣社員が放置されず業務指示をもらえる環境か?質問できる環境か?
  2. 匂い、音、暑さ/寒さに違和感はないか?
  3. 業務を行う上でふさわしい場所なのか?派遣法NGの業務ではないか?

・自分に合った環境ではないと思ったら、その職場での就業は控えた方が無難です。

・自分に合っているか分からないときは、初回契約期間を1ヶ月ほどにさせてもらい、様子を見ましょう。

※派遣から正社員転職を目指す方へ
「派遣から正社員になりたい!」という方はたくさんいらっしゃいます。私も派遣で働いたことがあるので、気持ちはよくわかります。転職するならエージェントの利用は必須。中でもオススメの7選をこちらの記事でご紹介しています。
 ≫人材業界経験者がオススメする、正社員転職エージェント7選

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